灰に埋もれた登山者 救難ヘリ 阻む噴煙

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灰に埋もれた登山者 救難ヘリ 阻む噴煙

マスク越しにも臭う硫黄ガスと視界を遮る白煙。御嶽山頂付近の捜索現場では、降り積もった火山灰に半身が埋まったまま、動かなくなった登山者たちが横たわっていた。

早朝に二つの登山口を出発した警察や消防、自衛隊の捜索隊が山頂付近に着くと、五十センチもの火山灰が降り積もっていた。上空には生存者を救出する自衛隊ヘリ。灰が舞い上がるため、捜索隊はけがをした登山者らを、灰が比較的少ない九合目あたりまで下ろし、収容した。

捜索に加わった静岡県富士市消防本部の隊員によると、山頂近くの御嶽剣ケ峰山荘の中からは、負傷者を含む七人の生存者を発見。しかし、小屋の中でうっすらと灰をかぶった心肺停止の四人が、ほぼ同時に見つかった。

火山灰は、積もった場所によって湿り気を含んで滑りやすかったり、粘土のように重かったり。関東管区機動隊の男性隊員がいたところは「まるで砂浜のようだった」。

灰をかき分け、掘り出し、所持品から身元を控えた。収容できなかった人たちに毛布を掛け手を合わせた。「運ぶことができず、すみません。明日以降、必ず」と心の中でわびた。

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